子供の貧困率 問題、解決策はあるか?

子供の貧困 問題、解決策はあるか?

日本ワースト10位、子供の貧困率15.7%

2014年OECDの発表によると、日本は子供の貧困率が15.7%と、OECD加盟国34カ国中ワースト10位でした。
今や国内でも大きな社会問題にまでなった 子供の貧困 は、格差社会のしわ寄せとも言われ、このままでは、更に少子化に拍車が掛かってしまうことは間違いないと考えられます。果たして、この子供の貧困問題の解決策はあるのでしょうか。

貧困率とは?

貧困率とは、そもそもどういう比率のことをいうのでしょうか。貧困とは、
“等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯員”
をいいます。
例えば、平成21年の厚生労働省による等価可処分所得の中央値は、250万円(実質224万円)でした。貧困層はその半分ですから、125万円(実質112万円)に満たない世帯を貧困としています。

大人がひとりで育てるには厳しい現実

大人がひとり、子供がひとり、あるいは複数という家族構成の貧困率は、OECD加盟34ヶ国中、日本は最下位で、その割合は50.8%とほぼ半数です。また、大人二人以上の家庭でも、貧困率は24位12.7%と、かなり深刻な現状です。
これは、国内紛争、国内情勢が不安定なイスラエル、ポルトガル、南米チリよりも日本の貧困率は高いという結果でした。経済大国で、諸外国に経済支援を積極的に行い、平和で安全な国と諸外国から評価される日本ですが、子供を育てるには、決して恵まれた国ではないという結果です。

子供が中心で男女平等な北欧の人々

OECDの加盟国でいちばん子供の貧困率が低い国は、北欧のデンマークです。貧困率は3.7%。また、第二位以下も北欧諸国が多く、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンと北欧諸国が上位を占めています。
北欧諸国は、福祉大国と言われますが、北欧諸国の特長として見られるのが、女性の社会進出が多く社会的地位が高いということが考えられます。
世界経済フォーラム、2014年10月28日に発表された「世界男女平等ランキング」では、日本は142カ国中104位と、まだまだ先進国の中では低い位置ですが、北欧、1位アイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデン、5位デンマークと、北欧諸国は例年通りトップクラスです。
このように、女性の社会的地位が認められており、収入面においても男女の差別が小さい点が経済的な影響を受けにくいと言えます。

北欧諸国に似た富山県

日本でいちばん生活保護率が低い都道府県は富山県です(生活保護率が低いことから、子供の貧困率も低いと考えます)。富山県は、北欧諸国に似て、女性の就業率が高く、社会的地位や考え方が北欧諸国に似ている点があります。
・女性の就業率 全国7位(49.9%) (平成22年 全国平均47.1% )
・女性の平均勤続年数 全国2位(11.4年) (平成26年、全国平均9.3年)
・女性雇用者に占める正社員の割合 全国1位(50.3%) (平成24年 全国平均41.1%)
・民間事業所を含めた管理的職業従事者に占める女性の割合 全国44位(5.7%)(平成22年 全国平均7.3%)
・三世代同居率 全国5位(16.1%)(平成22年 全国平均7.1%)
・共働き率 全国5位(54.7%)(平成22年 全国平均45.4%)
富山県では、夫婦共働きが54.7%と、その割合は半数を超え、しかも、二世代、三世代と多世代同居率も高く、祖父母が子育て支援するという、ひと昔前では、あたりまえだった家庭の存在があるからとも言えます。

子供の貧困は、核家族化が原因か

子どもの貧困問題も、高齢者問題も、戦後の高度成長期に、急速に進んだ核家族化が原因かもしれません。家族が支え合い暮らすということが少なくなり、弱者と呼ばれる、子供たちや高齢者に、そのしわ寄せが集まったのではないでしょうか。
経済的な格差の行き過ぎは確かに問題でしょう。しかし、家族の分散化は、共に助け合い、暮らしていくという家族の在り方そのものが失われたからかもしれません。
 富山市では、多世代同居、近居を推進しています。市を上げて家族が分散しないよう活動しています。家族みんなで働き、喜びを分かち合い、支え合う家族の存在があるからこそ、子供たちを守って行けるのではないでしょうか。
子供の貧困問題の解決策として、家族は分散するのではなく、寄り添うことが解決の糸口かもしれません。

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